フィンテック(FinTech)が金融業界を揺るがす日は近い!

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「フィンテック」がぐっぐっと身近になってきました。

金融とIT(情報技術)を融合した技術で、今まではベンチャーが主体でしたが、技術開発に大手金融機関が本格参入してきました。

仮想通貨(ビットコイン)からスマートフォン(スマホ)で使う家計簿アプリまで幅広くあります。

また、人工知能(AI)やロボットを活用した新しい金融サービスも始まりました。

金融機関の主なフィンテックの取組

三菱UFJFC 独自の仮想通貨MUFGコインを開発
みずほFG ソフトバンクと組み有志にAI活用
三井住友FG1 スマホで公共料金支払いサービス
第一生命保険 子会社を通じ検診データで保険料が変わる医療保険を発売
東京海上日動火災保険 ブロックチェーンで貨物保険の手続きを簡素化

2016年はまだ研究段階ではありましたが、2017年になってフィンテックに関連するさまざまな新技術が実用段階に入ります。

各金融機関は実証実験を通じ必要なデータを蓄積し、具体的な金融サービスを展開する準備が整いつつあります。

そのなかでも、大手金融機関が資本力を生かして、互いの機関が連携したり、技術力で先行するベンチャー企業と協業するなど、動きが活発になりそうです。

3メガバンクは2017年春にも「API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)接続」と呼ばれる新サービスに乗り出します。

従来、銀行が抱え込んでいた顧客の口座情報や振り込み機能について、ベンチャー企業が簡単に接続し、利用できるようにする取り組みです。

APIを使えば、たとえば家計簿作成を支援するベンチャーのアプリでも簡単に口座残高の情報を取り込めるようになります。
APIについてはメガバンクとベンチャーの間に入るIT企業が手数料を要求して、ベンチャーの反発を呼んでいたがIT企業側が打開策を模索しています。

普及すれば、ベンチャーがより多彩なサービスを新たに生み出すための環境が整います。

ただ、今後の課題としてはセキュリティ面についてです。
この部分を強化していかないと、実用化には難題がつきまといます。

また、新たな技術として注目されているのが、ブロックチェーンです。

もともと仮想通貨ビットコインの安全性を確保するために開発された技術ですが、仮想通貨以外にも幅広い用途で応用が期待されています。

一般的に送金などの資金の決済は当局や銀行が取引を確認・承認していますが、ブロックチェーンは取引のネットワークに参加するすべての参加者が互いに取引を承認する仕組みで「分散型台帳」ともいわれています。
改ざんを防ぐために巨大なセキュリティーシステムを構築する必要がなく、低コストなのが特徴です。

金融機関をまたぐ送金には共通の取引基盤が必要です。
2016年にはブロックチェーンを研究する金融機関・事業会社間の連携が相次ぎましたが、2017年には実際に共通基盤を構築する動きが注目されそうです。

国内では既に住信SBIネット銀行や横浜銀行が地方銀行と組んで、ブロックチェーンを使った基盤づくりに着手しており、メガバンクの動向が関心を集めています。

金融機関同士の「規格争い」を巡る駆け引きも激しくなりそうです。
国際的なプラットフォームを作るための世界的なコンソーシアムを構築しようとしていた米ベンチャーの「R3 CEV」です。

世界の大手金融60行以上を束ねたコンソーシアムを立ち上げましたが、2016年11月には米ゴールドマン・サックスが脱退し、先行きが危ぶまれています。

人工知能(AI)を活用した新サービスも増えそうです。
株式や外国為替市場での運用をAIが担う取り組みでは、世界中の経済統計や指数の変化など人間が瞬時に把握しきれない情報量を売買に生かすAIの優位性に期待が集まっています。

2017年1月から個人向けの確定拠出年金の対象が公務員などに広がるのを受け、個人の資産形成をAIが助言するロボット・アドバイザーにも関心が高まります。
手元資産の金額や収入、資産を増やす目標額を決めると、株や投資信託をどれくらいの比率で投資するかなどを指南する仕組みです。

ただ大手金融がロボアドに取り組む場合は課題もあります。
顧客にとって、もっとも良い金融商品を選ぶと、自社系列以外の商品を勧めざるをえなくなる可能性があります。
そんな壁を乗り越えて「顧客目線」を徹底できるか?
これが顧客に支持される形でフィンテックが普及するかどうかの一つの分かれ目となりまする。

参考)日本経済新聞 2016.12.30

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